HYPER LIFE

双極性障害でセクシャルマイノリティな筆者が日々を綴る

短期間に借金してまでの浪費、それって双極性障害かも

双極性障害と診断されたとき

初診

今から数年前、当時働いていた職場が仕事内容・職場の人間共々超ハードな環境でボロボロになっていました。
(疲れ果てて仕事の休憩時間に近所の病院へ点滴してもらいに行っていた。)

 

ある日突然、仕事に行く前に希死観念(死にたい気持ち)のようなものが込み上げてきました。

 

それは、自分のおなかを包丁でグサグサ刺している様子がエンドレスで頭の中いっぱいに広がるものでした。おなかがヒリヒリするくらいリアルなものでした。

その映像は今でもはっきりと思い出すことができるし、たまに頭をよぎります。おなかもヒリヒリします。

 

このことをその当時に同棲していた彼女さん(私はバイセクシャルです)に話すと、即、手を引かれPCの前へ。

「今から行ける精神科を探しなさい」と言われました。

相当、悲壮な顔をしていたのでしょうね。

今だから笑えますが、その時は真剣、、というか感情もありませんでした。

 

彼女に言われた通りに検索し、ひとつひとつ電話をして当日に初診を受け入れてくれる精神科を探し、ようやく一件のクリニックを見つけました。

 

彼女は仕事に行ったので、一人でクリニックへ。そこでうつ病と診断され、休職を勧められたのと、薬をもらって帰りました。数ヶ月後に仕事も辞めるのですが、しばらくは週に一度の通院と投薬を続けていました。

けれどあまり体調や気持ちも変化がなく、何もやりたくない、動きたくないという日々が続きました。

 

とはいえ、大げさかもしれないけど一命を取り留めたのだから、当時の彼女さんには感謝感謝です。

 

 

 

私の黒歴史が最初の発症だったかもしれない

クリニックの先生とは、近況報告がメインですが、過去の話をすることがあります。


このときは何がきっかけだったか思い出せませんが、私が20代のとき(ここに書くのも恥ずかしい話ですが)マルチ商法にハマっていたことがあり、その話をしました。

(今度マルチのことも書こうかな。)

 

マルチ時代、私は収入がほとんど無いのにクレジットカードを使いまくり、かなりの借金を作っていました。

 

毎月の支払日に間に合わず、当然ブラックリストに載り(と思う)、とある消費者金融にまで手を出し、しかも融資を断られるというひどい状態でした。
消費者金融でも断られることってあるのね。。。よほど善良な消費者金融会社だったんだろな。)

 

そのことで先生がピンときたらしく、「もしかしたら双極性障害かもしれないね」と言われました。

 

躁状態では、身の丈に合わない大金を借金してでも使いまくる、という症状があります。私はこれに合致したようです。

 

そのときはⅠ型・Ⅱ型すらも知らなかったのですが、後の入院時の担当医に聞いたら「Ⅰ型」とあっさり言われ、大金使い込みはⅠ型の典型だそうです。自分ではⅡ型だと思ってたんだけど。。

 

 

もちろん、これだけではありません。

 

マルチ時代は、寝なくても平気でした。まず眠くなりません。寝たとして平均睡眠時間は3時間程度。夜中まで取りつかれたようにマルチの活動をしていました。

 

それでも自分では、いつも元気があって、生き生きしていて、すごく輝いている!自分はなんでもできるんだ、と感じ、有意義に日々を過ごしている気分でした。(本当に!)

 

躁状態の症状として、寝ないでバリバリ元気に動きまくる多動と言われるものや、自分は全能だと思える万能感に満たされる症状があります。私はこれらにぴったりと当てはまっていました。

 

しかも躁状態の面倒なことは、ちょっとしたことでも何かを指摘されると、ものすごーーーーーーーーーーく腹が立つのです。自分は万能と思い切っているからなのか、ちょっとした一言でも受け入れられません。

マルチ時代は同居していた家族によく当たっていました。

本当に申し訳ない、情けない(;;)

 

その後も何度か外からの刺激に対して、その相手が例え恋人であっても、すっごくイラつくことがあります。今ではいい加減、教訓として受け入れ、そういうことがあったときは、自分は躁になっている、またはなりかけている、と頭を切り替え、良いマーカーとなっています。

 

このように、躁状態の症状に当てはまる点が多く、また、その通院当時は鬱状態であったために、私は双極性障害と診断されました。それが30代半ば。

 

うつ病から双極性障害へ診断が変わり、薬が変わりました。

 

双極性障害には、うつ病の薬は効きません。抗うつ薬がダメらしく、躁転を引き起こしてしまうそうです。双極性障害には、気分安定薬抗精神病薬が処方されます。

 

これが、私が双極性障害と診断されたときのお話しです。

 

 

 

 

 

この障害と診断されてから一番最初に読んだ本です。図も多くてとても分かりやすく、患者さんだけでなく、その身近な方にもオススメです。双極性障害は、身近な方のサポートを強く必要とします。

 


双極性障害(躁うつ病)の人の気持ちを考える本 不思議な「心」のメカニズムが一目でわかる (こころライブラリーイラスト版) [ 加藤忠史 ]