HYPER LIFE

双極性障害でセクシャルマイノリティな筆者が日々を綴る

黒歴史:マルチ商法やってました③~報酬プランって実際どうなの?

前回、マルチ商法とねずみ講との違いにおいて、マルチ商法には報酬プランがあると書きました。紹介による中間マージンの搾取だけでなく、ボーナスとしてもらえる報酬があることを書いてみます。もちろんそのボーナスも、下層の人たちからの搾取に他ならないのですが。

 

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様々な報酬プラン

MLMには、いろいろなやり方でピラミッドを形成していくプランがあります。

一人から何人出せる、という決まりと共に、全部で何人になったらAランク達成、〇層まできれいに並んだらBランク達成、Aランクが何人+Bランクが何人できたらCランク達成、のように、ピラミッドの作り方によってランクがあり、それによって報酬も変わってきます。ただの中間マージンだけでなく、ボーナスがもらえるので、みんなこぞって報酬プランに従います。

 

 

分かりやすいのがバイナリープランかと思います。

 

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一人から二人ずつ出していく方法でピラミッドを形成していくやり方ですが、必ず左から順番に付けていくという決まりがあります。

 

ですので自分の下に知らないダウン(自分より下層の人。逆に上層の人をアップと呼ぶ。)が付いた、という事が起こります。

 

上図で言うと、自分(赤丸)が③の人も直接紹介したが、決まりとして①の下に付けなければならない。①から見たら、③は知らない人という可能性がある。

 

ここをついて「勝手にダウンが付くから簡単だよ」という勧誘文句もあります。

 

このプランは、自分から見て直下を真ん中で分けて、右側・左側とし、どちら側かの成績で報酬が決まります。と言うのは、人数の少ない方に合わせて報酬が決まるのです。左側で50万円分のプランが達成できても、右側が1万円のプランしか達成できていなければ、1万円しか入りません。

 

従って、右左均等に正三角形を作るのが理想ですが、現実的にはそう上手くもいきません。

 

 

 

マルチ商法:F

私がハマっていたマルチ商法のピラミッドを紹介します。

私は、Fというマルチと、Pというマルチにハマっていました。

 

まず、Fですが、こんな感じです。

 

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このように直下に最低5人はつけないと、最初のランクが上がりません。

 

これで1段階目達成です。ここまで来るのに中間マージンは少しだけ発生しますが、このランクが達成されたことで、さらなる中間マージンが発生します。

 

ちなみに私はこのランクを達成するのに1年以上かかっています。

 

Fのマルチ会社では、これを2ヶ月で達成することを推奨しており、それが出来た人は最高ランクへ行ける率が高いと言われていました。

 

次のランクに上がるには、上図で言えば、②と④の2人が、直下に5人出さなければなりません。自分直下にさらに人を増やすことは可能です。

 

自分が勧誘して、入って、なおかつやる気のありそうな人は直下に据えるのが吉となることもあります。

 

もしくは、②④共々やる気であれば、自分が直接勧誘した人を②or④の下に付けることもできます。

 

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最低限、このような形になります。これで2段階目のランクがあがります。

私はこのマルチを約2年半続けていましたが、ここまで達成できませんでした。

 

この次の3段階目に上がるには、②④のように直下に5人持った人を、全部で自分直下に5人据えなければなりません。

 

上図でいうと、①③⑤の人も直下に5人いる状態です。さらにそのうち一人は、例えば②の人だとしたら、緑〇の人のうち2人が直下に5人いなければなりません。

 

もうこれはかなり難易度が高いです。

 

最初に説明を忘れていましたが、Fは化粧品と美顔器の会社でした。これでピンとくる方もいるかもしれませんね。

 

美顔器が最初の主な収入源、化粧品がランニングコストとして継続で入る収入です。

 

ここの変わっているところは、美顔器を購入しなくても会員登録できるところです。購入しなくても、勧誘して相手が会員になれば報酬プランには入り込むことができます。もちろん、その相手が購入しないとマージンは発生しませんが。

 

そしてその美顔器は約30万円します。私は購入しました。

 

さらには、結果的に5人以上の人に売りつけています。言葉は悪いですが、結果そういうことだと思っています。これと同じことを、自分のダウンにもやらせます。

 

マルチでは、「同じことを繰り返すだけ」と、さも簡単そうに教えてくれます。

 

ですが、実際、30万円の商品を売りつけ、さらにダウンにも同じことを繰り返させるというのは、並大抵のことではありません。

 

しかもマルチでは「信用」を悪用します。後述もしますが、私は友達を何人失ったことか。。。戻って来てくれた人もたくさんいますが、本当に悲しい出来事です。

 

このマルチで上層部にいた人たちは、私よりもずっとずっと年上の方が多かったです。同世代もときどきぴょこっと飛び出す人はいましたが、稀でした。つまり、すでに市場は飽和していたんですね。

 

さらにはここのマルチはインターネットでも様々な悪評が出ていたため、評判は悪かったです。そんなところになぜハマってしまったかは、別項目で書きます。

 

さて、中間マージンの内訳は次の通りです。

 

美顔器約30万円・・・

約1/3:会社

約1/3:3段階目の人

約1/5:2段階目の人

約1/6:1段階目の人

 

化粧品・・・

約10% or 65%:会社

約55% or 90%:3段階目の人

約35%:2or1段階目の人

(化粧品は買う人のランクによってマージンが変わります。)

 

こうしてみると、会社から直接購入できれば、美顔器:30万円→10万円、化粧品:例えば4200円→420円と、恐ろしいことが見えてきます。私は2年半でどれだけつぎ込んだことでしょう。

 

後日談として、美顔器は数年前に廃品回収屋さんに引き取ってもらいました。無料で持って行ってくれました。モノは悪くはなかったと思います。けどやっぱりやり方がね。そういう会社に加担していたという事実が目の前にあるのは耐えられません。

 

 

マルチ商法:P

長くなりましたが、Pの報酬プランについてです。こちらはうろ覚えなので手短に説明します。けど、Pで出会った人などは強烈でしたので、印象は色濃く残っています。それはまた今度。

 

Pはこのように直下に3人まで出せます。

 

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このうちの2人に、また3人くっつければ、1段階目達成だったかな?忘れましたが、とにかく3人ずつ付けていくやり方です。

 

こちらの商材は、お金の教育を受けられるeラーニングでした。簿記とか会計とか、B/Sの読み方とか。

 

さらに変わっているのが、新規さんが「やってみたい」と言った場合、最初の入会金は紹介した人が出すのです。その額なんと12万円。それと、毎月の月謝15,000円が主な収入源です。

 

私はこちらのマルチもだいぶ頑張ってしまったので、最初の3人分、計36万円、えぇ、出しましたとも。これはこの新規さんが1年以内(だったかな)に辞めた場合、戻ってくるものでした。満額かは忘れた。

 

このような形で、新規さんがある意味入りやすい環境を整えてあるので、登録人数がかなり早く増加します。マルチは主催者側からすれば、最初が肝心かと思われます。この制度のおかげで、最初のトップ層はがっぽり稼いだことでしょう。

 

このマルチにも決まったピラミッドの作り方があり、1段階ごとに達成させていきます。ダウンがランクを取ると、その分アップもランクアップするのでボーナスが出ます。また、期間限定のキャンペーンをよくやり、その間はボーナスの倍率が変わったり、ランクの飛び級などがありました。

 

そうやって集客を急いだのですね。

今思えば、トップ層はこのマルチが長続きしないことを想定していたのかもしれません。

 

私はちょうど1年ほどで辞めてしまいましたが、その後もインターネットなどでここのマルチの名前を聞くことはないので、消え去ったのだと思われます。でも主催者は有名です。そのお話はまた今度。

 

 

 

 

まとめ

マルチ商法は格企業で各々報酬プランがあり、ただやみくもにピラミッドを形成していくのではない。

 

・報酬プランに則り、ランクを上げていくことで収入がupしていく。

 

・上に行けば行くほど、下は勝手に増えていくので稼げる。しかし下層部にいる人がほとんどで、どんなに頑張ってもなかなか人は増えず、上層部の金づるになるだけである。

 

・中間マージンだけでなく、ボーナスもある(中間マージンの中から摂ったものだけど)。

 

・ピラミッドの上に行けばいくほど稼げる仕組みは、ねずみ講と変わらない。